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2013年9月28日 (土)

富山の美術館へ

世田谷の「潺(せん)アートギャラリー」郷倉伸人さんのお母様で女流画家である郷倉和子氏白寿記念「心の調べ」展が画家ゆかりの富山で開催中。郷倉さんからご案内をいただいたので日帰りで羽田から出かけた。わずか1時間のフライト。お天気にも恵まれ予定より早く着くという快適な旅だった。

富山県立近代美術館へは空港からタクシーで15分くらい。すでに稲刈りもほとんど終わっている富山平野。遠くに立山連峰がかすんで見える。

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広い公園の中に美術館があった。

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郷倉和子氏は女子美を首席で卒業。翌年の院展に初入選を果たし、早くから新しい花鳥画を目指していく。のちに安田靭彦画伯の門下生となる。30年くらい前からは梅の連作描き続け代表作となった。

今回の展示はその歩みをはじめから現在に至るまでを 79点の作品で振りかえるものだった。美術館二階にはお父様の郷倉千靱画伯の作品も数点されていた。

画き始めから現在までを見ていると作家の粘り強く自身の絵を摸索し、一生懸命に描き続けてこられたことが伝わってくる。きっと静かで穏やかな性格をお持ちだと思う。

特に気に入った作品は今は富山県水墨美術館所蔵の「春日蜿々(紅梅)」と「春日蜿々(白梅)」。紅梅と白梅とでは枝の描き方がまったく違っている。花にばかり気をとられ、枝ぶりにまでこころを寄せたことはなかった。こんなに違っていたのかと改めて画家の眼というものの素晴らしさに気が付いた。観ているようで観ていないことに気づかされた。

今回は水墨美術館へ行く時間がなかったけれど近いうちに行ってみたい。二階の郷倉千靱画伯の作品はああ、こういう時代だったのだなと感じるおおらかな、穏やかな色彩の作品が並んでいた。

常設展示にはサム・フランシスの大作やアンデイ・ウオーホルのキャンベルスープの小品も並んでいた。

美術館カフェで展覧会記念オリジナルロールケーキとコーヒーでひと休み。

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せっかく富山まで来たので行ってみたかった「樂翠亭美術館」へ。館内は撮影禁止。なので見学後お庭を散歩して撮ったものだけ。

現在開催中の展覧会は「現代の工芸、今―いつつの言葉― 小川待子 黒田泰蔵 畠山耕治 扇田克也 高橋禎彦」(2013.9.7-11.24)

この美術館は企業の迎賓館として使われていたものを改修されたそうで、元の持ち主は建築材料に相当お金をかけられたようで欅や松の一枚板の廊下や天井。地元砺波の欄間、ヒノキのお風炉。漆蒔絵のふすまなど素晴らしい物があり、作品も素晴らしいけど建物を見るだけでも驚きの連続。

作品はこれらの部屋に並べられており、手に取ることはできないけれど美術館やギャラリーで観るのとは違い自然の光の中でそれぞれの作品を家の中に置いたときにどうなるかという感覚を体験できる。

畠山さんの作品は特にこのように室礼えると銅なのにとても柔らかく優しい作品になっていたのにはちょっと驚いた。

高橋さんのガラスは畳の上とお風呂場でポップな印象に展示され、待子さんの作品は結晶がより美しく輝いていた。

扇田さんは初めて知った作家だったけれど色のガラスがかせた肌合いで深みがあった。

黒田さんの作品群は意外と日本間にそのシャープな線が似合って美しかった。お庭の翠が良かったのかも。あのシャープなはっきりした線は木の風合いと合うのかも。

ひととおとり拝見した後、お庭に出てみた。

このごろごろした石のようなものは鯉江良二さんの作品。時間を経て苔も付き自然に同化していた。

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萩も満開。

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こんな木の実も。

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お蔵の扉。(お蔵も展示室になっていた)扉の制作者は内田鋼一さん。錆びたトタン?が良い風合い。

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名残惜しかったけれど空港へ。

空港で見つけたおみやげ。色のすごさにギョギョッ!

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あわただしい日帰り富山だったが、郷倉さんとのお約束も果たせたし、樂翠亭美術館では現代工芸も観ることが出来たので楽しかった。

追記:郷倉和子画伯が今年の院展に出品なさったのは空を描いたものだった。ずっと書きたかった雲が画けそうな気がすると今年白寿をまえに空を描くことに挑戦された。四曲一隻の屏風に仕立てらた穏やかな空だった。また一つ画家の新しい世界が出現した。

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